不良の法律~Judge Town~
それでもこの町で学んだ事は多かった…。

一人で生きていく辛さや、友達の大切さ…孤児院で暮らしていた時には知らなかった、友情を知った。

守るだけでなく、守られる事を知ったんだ。

人間はそんなに強くない…。

最強と言われてはいるが、俺だって他のみんなと同じで弱い…。

弱い自分を隠したくて、腕を磨いたんだ…。

でも、俺は強くなる意味をはきちがいていた…誰かを守るのに力なんて必要ないんだ…。

本当に必要なのは…。

「…わかった。ヒサジがその気なら俺は何も言わない。話が少し脱線したな…そろそろ話を戻すけど…」

カズヤは満足化な表情を浮かべ、話の続きを話しだそうとしていた…。

俺はある決意を胸に秘めながら、カズヤの話に耳を傾けた…。

誰かを守るのに一番大切なのは…。

『信頼』だ…。








俺が入院して二か月の時が経った…。

地獄の様なあの痛みは引き、俺の傷は完治に近いぐらい治ってきていた。

一般病棟に移った俺は、時間を見つけてはサヨの病室に顔を出していた…。

サヨの病状は、二か月経った今も、改善の兆しは見えない…でも、俺は諦める訳にはいかなかった。

サヨの為、ヒサジ為…何よりも、俺自身がもう一度サヨの笑顔が見たいと思っているからだろうな。
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