不良の法律~Judge Town~
季節は春が終わり夏の季節…バイトで汗を大量にかいた俺達の喉をビールのアルコールが潤してくれた…。

自然と飲むペースが速くなった俺達は、飲み始めて早々に酔い初めていた…。

マモルなんかは、典型的な酒に酔いたいタイプなので、酒の持つ高揚感に身を任せはじめていた。

俺も普段楽しい事が少ない分、マモルと遊んでいる今日はめいいっぱい楽しむ事にした。

「そう言えば、カズヤの妹のサヨちゃんの写真とか無いのか?俺一度見てみたかったんだよな」

マモルはそう言うと、俺に向かって手を合わせ、懇願してきた…。

「サヨの写真?そう言えば見せた事なかったな…ちょっと待ってて。今持ってくるよ」

別に隠す事じゃないし、俺の自慢の妹だ。

マモルになら見せてもいいだろう…。

俺はパソコンが置いてある所まで行き、写真立てを取りに行った。

楽しかった思い出を忘れない為に俺は、子供の頃の写真を飾っているんだ。

孤児院の前で撮った三人で映った写真をな…。

俺はサヨが写っている写真立てをマモルに渡した。

「この子がカズヤの妹か!へぇ、可愛いじゃん!将来が楽しみだな」

「お前にはやらないぜ。なんせフィアンセが居るからな」

俺は冗談半分で、マモルに突っ込んだ。

「そんなぁ~。考え直して下さいよお兄さん!」

「誰がお兄さんだ…たくっ」

マモルも俺の冗談に乗り、バカみたいな顔をしながら俺に詰め寄ってきた。
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