不良の法律～Judge Town～
俺は家主でもあるサクラさんに対し失礼な物言いで、カズヤに話しかけた。

けど、どう考えてもカズヤがサクラさんを部屋に連れてきたとしか考えられないし…一体なぜなんだか…。

「それは、サクラちゃんにヒサジの傷を見てもらう為だ」

カズヤはそう言うと、サクラさんが俺の元に歩んできた。

「…そんな心配しなくても大丈夫だ。もう平気だから！」

「それは私が傷の状態を見てから決めるね」

俺は一応拒否をしてみたのだが、サクラさんはそんな俺を気にもせず、俺の服を脱がし始めようとしていた。

「いや、ホント大丈夫だからサクラさん！」

だが俺は、サクラさんに上半身を見られるのはすごく抵抗があり、後ろに後ずさりながら明らかな拒否の姿勢を見せた…だが。

「ヒサジ君？…見せなさい」

「……はい」

サクラさんは、基本的に柔らかい雰囲気を醸し出している。

顔の作りもあるが、話し方やちょっとした仕草がより、その印象を強くしているのだ。

でも俺は、ほんの一瞬サクラさんから『殺気』を感じたんだ…。

ケンカの強い奴が必ず持っている殺気。言葉では表現しずらいんだが、感覚的に感じる殺気と言う名の気迫…。

（高校生地区の、臨時マスターをさせてもらっているサクラです）
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