不良の法律~Judge Town~
途端に俺とカズヤは黙り込んでしまった…多分カズヤも俺と同じ事を考えているはずだ。

(サクラさんって一体何者なんだ)ってな。

だが俺は、いつまでもサクラさんの事を考えている訳にはいかなかった。なぜならカズヤの話がまだ途中だからだ…。

「カズヤ、話の続きを聞かせてくれ…」

「あぁ。そうだったな…続きを話すよ」

カズヤはまた話の続きを話してくれた…。

ただジャッジタウンに来て俺に会いたかっただけのカズヤが、どうしてこの事件の渦中に居たのか…それがやっと解明出来そうだ。

俺はまた静かにカズヤの話に耳を傾ける…全てのなぞを解明する為に。









同時刻、病院で治療を受けていたタケシは病室のベットで暇を持て余していた。

治療自体はもう終わっているんだが、念のために入院するよう先生に言われたのだ。

当然タケシは拒否したのだが、一緒に居たミカに言われるがまま、こうしてベットの上に落ちついている。

まだミカが一緒に居れば暇を持て余す事は無いのだが、ミカはバイトが休めないらしく、こうして俺は一人で居る。

実に暇だ。さて、これからどうすっかなぁ…。

携帯もなければ、本もない病室で物思いにふけっていると、病室のドアをノックする音が聞こえてきた。俺は適当に返事を返すと、ドアが開いた…。

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