不良の法律～Judge Town～
カズヤ自身は簡単なジャッジタウンの情報を知りたかっただけなんだが、話は変な方向に進んで行った。

それは、俺以外にもジャッジタウンの情報を知りたいと思っている人間はいっぱい居て、その人物が直接会って説明をしたいと言う事だった。

待ち合せ場所は、交通の便も考えて東京のとある店でやるという事を言われたのだ。

当然俺は迷った…なぜなら、サヨの事もあるし、バイトもしばらく休まないといけなくなる可能性があったからだ。

だが、時間はそんなに待ってはくれない。場所も時間もすでに決定している今、決断の時は刻一刻と迫っていたからだ。

そして運命の一日…今日という日がやってきた。

俺はいつもの様に、バイトに行こうと思い、準備をしていたらインターホンが鳴ったんだ。俺は友人と言える人間は少ないので、不審に思いながら、家のドアを開けるとこの前俺を訪ねてきたケイタの弁護士が立っていたんだ…。

「突然ですみません。あまりにも連絡がなかったものでもう一度お伺いさせてもらいました…」

「はぁ…すみません」

そう言えばすっかり忘れていたな…一度連絡ぐらいするのが礼儀だったな。俺は、少し反省をしながらも、疑惑の目で弁護士の月島さんを見ていた。

「それで、ケイタ君の件を考えて頂けましたか？」

「それは、ちょっと待って頂けませんか？少し野暮用がありまして…」

「差し支えなければ教えて頂けますか？私で力になるなら協力しますが…」
< 403 / 459 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop