不良の法律～Judge Town～
あんな恥ずかしいセリフ、二度も同じ日に言えるかよ。

マリコを中学生地区の入口に送って行った時に別れ際に言ったセリフ…それを覚えていたら解るだろう。あの恥ずかしいセリフを…。

俺の言いたい事を理解したのか、マリコは楽しそうな笑い声をもらした後、陽気な声音で話しだした。

「もちろん覚えてるよ、私を迎えに来てくれるんだよね？」

「そう言うこった…だから、心配すんな。俺は自分で決めた約束は破らねぇ、男に二言はないんだよ。こっちのゴタゴタが済んだら一度会いに行くからそれまで待ったてくれ…」

俺にもやらなくちゃいけない事が出来たんだ。今はそれに集中しないといけない…この町を守らないといけないんだ。

「うん…解った。気長に待つよ…そのかわり一つ約束して？」

「約束？なんだ一体？」

無理な約束は出来ねぇぞ？

「それは、毎日一回は私に連絡をする事…時間は何時でもいいから」

「そんな事か。解った、約束しよう…でも、毎日連絡する事になんか意味でもあるのか？」

携帯電話があるから連絡するのは簡単だ。でも、その事自体に何の意味があるんだ？

「意味ならあるよ。私が安心できるからね…」

「安心？何のだ？」

ますます解らなくなったぞ…。

「私だけかもしれないけど、毎日ハヤトに会えないこの状況が心配でたまらないのよ…さっきだって心配でたまらなかった。ハヤトにとってケンカは生き甲斐なのは、理解は出来ないけど、少しは解っているつもり…でも本当は怪我なんてしてほしくないし、出来れば一緒に学校に行って、毎日遊びたい」
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