不良の法律~Judge Town~
俺はすることがなかったのでもう一度回りを見渡した…。本棚には有名らしい作家の小説がずらっと並んでいた…。

あいつ本の虫だからな…。

そのあと勉強机を見ていたら写真立てが目に入った…。

「…これは…っ!!」

…誰だコイツは??

写真は俺とマリコが二人並んで写ってる5才ぐらいの写真…

…二人して笑顔で…。

これが俺…!?

何で笑ってるんだ??

何度見ても顔は俺だし表情は笑顔だ…。

この当時の俺ってどんな感じだったっけ!?

…全然覚えてない…。

あれこれ考えていたら二回に上がってくる足音が聞こえてきた…。

俺は急いで写真立てを元に戻し、元いた場所に座った…。

「おまたへぇ…どうしたの??」

「いや…別に…遅かったな」

「…ちょっとね…そういえばハヤトご飯食べた??」

「そういえば昨日から食ってないな…」

色々あったから忘れてたよ…。

「昨日から!?ちょっとしっかり食べないとダメじゃん!今日うちカレーだから治療終わったら一緒に食べよ??」

「確かに腹が減ったな…喰ってくわ」

マリコが素直で宜しいとか言いながら俺の治療を始めた…。

素直かぁ…。

どうせ断ったって意味ないだろうし…。

腹が減ってるのは確かだしな。
< 60 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop