不良の法律~Judge Town~
マリコは器用な手付きで俺の手を消毒してから包帯を巻いた。

包帯の巻き方も完璧だ…。

俺は少し感心しながらマリコを見ていた…。

「手の方はこれで終わりぃ…次は顔だね!!」

「顔は別にいい…そんな殴られてないから」

「ダメだよ!!ちゃんと冷やさないと腫れが引かないよ??」

「これくらいなら三日もあれば治る…そんなことより何でこんなにうまく包帯巻けるんだ??」

包帯巻くのって結構難しいよな??

自分で巻く場合は自分の手の感覚で何となくなら解るが、相手に巻く場合はそう簡単には巻けないものだ…。

「本で巻き方勉強したことあるからかな…」

「…普通そんな勉強するか??」

…俺ならしない…。

「将来看護婦になるのが私の夢だから!今のうちに勉強してるの」

将来の夢…。

やっぱりマリコは俺とは違う…。

「そうか…まぁマリコならなれるよ…」

「えっ!!…ハヤトが私を褒めた…明日雪降るかもしれない!!」

マリコが隣りでギャアギャア叫んでいたが俺は自分の世界にいた…。

ちなみに俺がマリコに何て言ったかも覚えてない…。

俺が考えていたのは…。
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