ただ普通の恋がしたかった
宿題をしていると着メロが鳴った。
里奈だった。

「真ぁ緒ぉー?」
泣いている様子だった。
「どうしたの?」
「草岡先輩、彼女出来たって。」
「あ、2年生の?」
「そう!なんで真緒知ってんの?」
「なんか、屋上で見たから。」
オッケー出したのか。
「私、草岡先輩のこと諦める。」
「早っ!」
「だって意味ないじゃん。」
「なんか、お姉ちゃんから聞いたけど、たくさんいるみたいだよ、彼女。」
「なんだー。モテるからしょうがないのかな。」

そうやって私たちは、
ふとしたことで、惚れて、
自分では何も出来ずに、諦めたり、
相手の言う小さなことで、また希望をもったりしながら
運命の人を見つけるのかな。
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