ただ普通の恋がしたかった
「なんで〜?別に好きな奴とかいないんだろ?」
「います。」
「誰?」
「いいじゃないですか。」
「何?北とか?」
え。ばれてんじゃーん。
「違います。」
「へぇー。まぁ、いいけど。俺と付き合おうよ!!!」
「遠慮しておきます。」
バス停についた。

「付き合ってよ。ねぇ。」

前から肩に両手で掴まれ、体を揺さぶられた。

「先輩って、そうやって誰にでも軽く告白するんですか?」
「しないよ。告白なんて、最近しないなー。」
「私、ふざけたことばっかり言う人嫌いなんです。」

そう言って、掴まれた肩の手を振り払おうとした。
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