ただ普通の恋がしたかった
高校始まってそうそう、私は失恋をした。
下を向くと涙がぽつんぽつんと、雨のように零れ落ちた。
会ったばかりの先輩に告白して、
振られて、なんで私は泣いているのだろう?

ふと、上を向くと、空はコベルトブルーで、
綿雲はゆっくり動いていた。

15の春、
1秒1秒時を刻む針さえも気する暇もなく、
変化の激しい毎日の中、
私の心は揺れてばかりだった。

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