子供じゃない。
えりかと話し込んでいると、夕方の六時を過ぎていた。

えりかは携帯を取り出し、一度画面をみると、パタンとしめた。

「本当に帰らないの?」

「ああ、帰らない」

「ふーん。じゃあ、家に来る、久しぶりに」

「いいよ」

「なんで?」

「だって近所だし」

「行くあてないんでしょ?」

「………うん」
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