子供じゃない。
夜は寝付けなかった。

えりかの小さな寝息が聞こえた。

ただえりかのおかげで、募っていた苛立ちが幾分が楽になった気がする。

明日は家に帰ろう。

そして、弟に謝り、父さんと母さんに会いに行こう。

朝になり、俺はおばちゃんにお礼を言って家をでた。

おばちゃんはしきりに、えりかを起こすからと言ったが、大丈夫ですからと断った。

俺がえりかに次に会うのは高校生になってからのことになる。
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