子供じゃない。
30分が一瞬でたった。

病院の玄関を通り過ぎる瞬間にぼくの足は止まった。

これ以上先に進みたくない。

「陽介」父さんが立ち止まったぼくを呼んだ。

いやだ………ぼくはぼそっとつぶいた。

「いやだ」今度は大声で言った。
< 39 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop