幸せ旅
「そぅ、何か置いていった?」
「はいっ。デスクに置いてあり…ます?」
受付嬢は私に気付いて首を傾げた。
「若林さん?」
「あぁ、良いの良いの。奈々、ちょっと待ってて?直ぐ来るから」
と、良い子良い子して行ってしまった。
受付嬢と患者さんの目が超痛い。
受付嬢なんて睨んでる所じゃないし……斗騎ちゃん早く帰って来てよ。
何か言いたげな皆を横目に私は待ち合い席で女性誌を読んでた。
「奈々、お待たせ♪帰ろう?」
「うん…」
“お疲れ様”と皆に挨拶をして出た斗騎ちゃん。
エレベーターを待つ私達
「人気者だね?」
「まぁね♪俺はイケメンドクターらしいから?」
自覚無いの!?
「受付嬢が怖かった」
「あはははっ♪あの娘かぁ〜2・3回告白されたよ」
あっそ。
不貞腐れた私を見据えて
「好きな人が居るから諦めてって断ったんだけど♪今日は用事の他に見せ付けに行ったんだよ」
飴と鞭の使い方を知ってる。
「羅葡がね海一緒にどう?ってけど行く?」
にやけるのを我慢してたら