先生にキス〈2〉

幼き日の思い出

知未さんのことや、学校のことを、時々沈黙の間がありながらも話しているうちに目的地のホールに到着。 



どっちかというと、先生がほとんど喋ってくれていたけどね…。



「わあっ!大きいホールですね!」



「ここに来るのは…初めてだよな?」


「はい!先生は…?」



「俺は一度あるんだ。親父のピアノを聞きにきたことがあってさ…。」



エンジンを止めた先生はドアを開け、車から降りる。


そっか…。



お父さん…亡くなってまだ、一年くらいだっけ。



きっと、こういう思い出の場所に来ると寂しいって思うよね…。



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