先生にキス〈2〉
急ぎ足で私は家の前までやって来た。



「幸歩、早いなあ。」


先生も後から歩いて来て、私の家の前で止まる。




「先生、それじゃあ…さようなら。」



「あ〜ちょっと俺、お母さんに会って帰るよ。少し遅くなったし、帰って来たこと報告しないと。」



「えっ!?わざわざ会わなくていいですよ。私が話しておきますから。」



慌てて手を横に振る。



「一応、大人の礼儀だから。」



そういうものなの…!?


首をかしげながら、ガチャッと鍵を開ける。



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