白いジャージ4 ~先生とlove life~
大事件
体の力が抜けていくような感覚。
その場に座り込んで、立てなくなった。
「直、しっかりしろ。大丈夫だから」
その時、私の頭に浮かんだのは、お父さんの顔だった。
お父さんに何かあったんじゃないかと思った。
「直、落ち着いて。今から俺が電話するから」
先生に腕を引っ張られて、ベッドへ寝転んだ。
怖くて怖くて、
手が震える。
お父さんが記憶を失ったあの日のような恐怖が再び私を襲う。
ホテルからの国際電話は時間がかかる。
なかなか繋がらない。