白いジャージ4 ~先生とlove life~
知りたくない。
悲しい出来事だとしたら、知りたくないよ。
怖いよ。
いつかは来ることなのかも知れないけど、私には乗り越えることができる?
先生の横顔をただ見つめていた。
おでこに浮いた血管が、先生の緊張を物語っていた。
さっきまでは夢のようにロマンチックだったこの部屋なのに……
先生の横顔の向こうに見える景色も、さっきまでとは違って見える。
「はい……はい。どういうことですか?」
深刻そうな顔。
低い声。
「あ~、良かった!!」
先生は、上半身をベッドに倒した。
先生の安心した表情と声に、私も緊張が解けた。
「直、お父さんもお母さんも無事だ。安心しろ」
先生は、私にそう言ってからもう一度体を起こし、話し始めた。