白いジャージ4 ~先生とlove life~
「たっくん、しっかりしちゃったね~!」
私がたっくんにそう声をかけると、先生も私に続く。
「だろ?俺も別人かと思った。あのちょっとおバカで、弱虫なたっくんはどこ行ったんだろうな。すっかり社会人になってるよな」
先生は、たっくんの肩に手を回して、感慨深い表情で微笑んだ。
「たっくん、大人だね~」
依子がたっくんを見上げて、そう言うと、ゆかりはケラケラと笑い出した。
「中身は昔のままだよね、たっくん!」
たっくんは照れくさそうにゆかりの言葉に頷いた。
うまく行っていないわけじゃないようだ。
一緒にいる時間がなくて、寂しいだけなんだと思う。
このふたりも絶対に結婚すると信じてる。
もう、ゆかりの涙は見たくない。