白いジャージ4 ~先生とlove life~
「そっか。一足遅かったってことか。気にしないで。別に先生に会いたくて教師になりたいわけじゃないから。私も、好きな人いるし!!」
強がった発言なのか、本心なのか……
どっちだろうと金森の顔を見た。
強がりだったようだ。
明らかに悲しい表情をしていて、見る見るうちに目に涙がたまっていく。
「でも、こうして本当に教え子が教育実習に来てくれると嬉しいもんだよ!」
こんなことを言っても、無駄だけど。
これから2週間、一緒に過ごすわけだし……
いい関係でいられたらと思う。
「俺のクラス、かわいい生徒ばっかりだから安心しろ」
俺は金森にバレないよう、机の上の直との写真を隠す。
直の卒業式の写真だから、別に怪しいわけじゃないのに。
「バスケ部のコーチもするんだろ?あとでバスケ部の顧問の先生紹介するよ」
俺ばっかり喋ってる。
俺、動揺してる。