白いジャージ4 ~先生とlove life~
「ほら、早く帰れ。あとは任せろ」
俺の耳元で喜多先生が囁いた。
喜多先生には助けられてばかりだ。
「よろしくお願いします」
「明日の昼飯おごってね、新垣先生っ」
喜多先生は俺の肩をガシっと掴み、ニヤリと笑った。
俺は金森がトイレから戻る前に車へと向かった。
今は会いたくない。
会うと……俺、キツいこと言ってしまうかも知れない。
今日、俺はちゃんと伝えたつもりだった。
わかってくれたんだと安心した。
でも、金森は何もわかっていなかった。
俺の家に来る?
来て、どうする?
俺の嫁を見て、それで納得するってのか?
今日、きっぱり断って良かったと心から思った。