白いジャージ4 ~先生とlove life~
「海東君って、彼女いるんでしょ?」
同期の女の子が連れて来た先輩は、俺より3つ上の色っぽい女性だった。
俺、年下しか知らないから、こういう女性にどう対処していいのかわからない。
「いると言えばいますけど」
何だ、この返事。
ゆかりは、俺の大事な彼女だろ?
「じゃあ、脈ありだよね」
勝手に携帯取られて、勝手に赤外線通信でメアド交換されて……
勝手にって言っても、拒もうとすれば拒めたはず。
にこにこ笑って、それを許したのは誰でもない俺。
最近の俺はどうかしている。
何が何だかわからない。
俺は弱い人間だ。
酔っ払った女性が、俺の手を握ってるってのに、それを拒否することもできない。
先生ならこんなことしない。
絶対にバレない場所でも、先生なら直ちゃんを裏切らない。
俺は先生にはなれない。
先生みたいな男になりたいのに、俺はどんどんだめな男になっていく。
―たっくん目線END―