白いジャージ4 ~先生とlove life~
お姉ちゃんを探した。
見回したが見つからなかった。
「お姉ちゃんは?」
依子に聞くと、依子はマイクを持って言った。
「直のお姉ちゃんは、恥ずかしいからと言って3次会には遅れてこっそり参加するそうです。メッセージを預かっていますので、ここで読みたいと思います」
先生はテーブルに置かれていたナフキンを私に渡した。
「お前、絶対泣くだろ」
「ありがとう……」
もうすでに涙が溢れていた。
「直へ
世界でたったひとりの私のかわいい妹の結婚式は、私にとって特別な想いがあります。
お姉さんらしいことを何もしてあげられなかった私を許してね。
直が大好きないちごのタルトを作りました。
小さい頃から、いっぱい苦労かけたけど、これからは仲良くしようね。
恥ずかしいから3次会には遅れて参加します。
先生、直、本当におめでとう。
幸せになってください。奈美より」