白いジャージ4 ~先生とlove life~
「先生の寝顔、待ち受けにしちゃった」
直は、嬉しそうに俺に向かって携帯の画面を見せた。
その瞬間だった。
ほんの5秒くらいのその瞬間に……
直に電話がかかってきた。
俺に画面を見せていたせいで、誰からの電話なのかハッキリとわかってしまった。
画面に出た文字は
【要くん】
……要輝彦。
最近は、俺の頭の中からすっかり消えていた要君。
就職して忙しくしていると直から聞いたことがあった。
「ごめんね、先生」
「いいよ。出ていいよ」
ベッドから立ち上がろうとする直を後ろからぎゅっと抱きしめた。
足をバタバタさせて、俺から逃れようとする直。
俺は直のお腹に手を回し、肩にあごを乗せて、直をがっちりと抱え込んだ。