白いジャージ4 ~先生とlove life~
ベンチ脇の大きな木には、青々とした葉が揺れていた。
その間から太陽の光が差し込み、地面がキラキラと輝いた。
俺はまた深呼吸。
「先生の奥さんって、本当に教え子なんですか?」
俺はそんなに短気な方じゃない。
感情的に怒鳴ったり、キレたりした経験は少ない。
そんな俺だけど……
金森を相手にすると我慢がきかない。
「もうお前に話すことはない!!」
俺は、飲み終えたパックをゴミ箱へ投げ入れ、激しく地面を蹴りながらその場を去った。
自分を見失うってこういうことなのだろうか。
今、俺は自分で自分の行動が止められなかった。
教育実習の生徒が、未熟なのは当たり前で、未熟だからこそいろんなことを吸収できるんだと思う。
それはわかってる。
でも……
激しい怒りと悲しみで、俺は手が震えていた。