白いジャージ4 ~先生とlove life~



また俺は廊下を走る。




直がこの学校に通っていた頃、俺はよくこうして校内放送で呼び出された。




こっそり忍び込んだ音楽室で、校内放送をちょっとだけ無視して直と抱き合っていた思い出が蘇る。





会議が長引いて、もう7時を回っていた。


俺は、エンジンをかける前に直の携帯に電話をかけた。




出ない。



嫌な胸騒ぎがした。





自宅の電話にもかけたが、直は出なかった。



メールもない。


着信もない。





突然の残業の可能性もあるけど、直は必ずメールを入れてくれる。



7時には家に帰っているはずだけど……






不安な気持ちをかき消すように、俺はエンジンをかけた。


いつもは空いている道が、今日は混雑していて、イライラした。








―先生目線END―

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