白いジャージ4 ~先生とlove life~



「どういうつもりで、電話してきたんだろう。教師になるつもりで勉強しているなら、もしも生徒がそんな提案しても止めるのが当たり前だろ。しかも留守電にあんなこと入れて、俺が怒るってわかってるだろ…… それに、金森だけじゃなく他の生徒も常識無さ過ぎるよ」





先生は今のクラスの生徒を信頼していた。




結婚する先生の為に、お祝いのメッセージをくれたこともあった。


先生は、信じていた生徒に裏切られた気持ちだと思う。




「どうすれば、直の心の傷を消せる?」




私の両手をぎゅっと握った先生。


じっと私の目を見た。


先生の表情がとても悲しそうで、胸が痛くなる。





「先生の傷の方が深いよ。先生の傷を消したい」





私は、先生の胸に顔をくっつけて、鼓動を聞いた。




息ができないくらい強く先生が抱きしめてくれた。






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