白いジャージ４ ～先生とlove life～

俺のクラスの生徒数人と、金森が俺の自宅の電話に留守電を入れた。



長年教師をやっていて、こんなことは初めてだった。


自宅の前で待ち伏せしたり、靴箱や車に手紙を置いたりする生徒はいた。




結婚してからはそんなことも全くなくなった。



携帯の番号を聞いてくる生徒は多い。


俺の携帯の番号をこっそり調べて、かけてくるならまだいい。


どうして自宅なんだ？



結婚して、家に奥さんがいるって知っているのに。


そんな嫌がらせをするような生徒が俺のクラスにいるなんて。




言い出したのが生徒なのか金森なのかわからないが、自宅の番号を教えたのは金森以外にはいない。




◆◆◆◆◆◆


「先生、ちょっと」


クラスの生徒に呼ばれた。



信じたくない。



まさか……









電話に出ない直。



不安を抱えたまま家に帰る。


家の中に直の姿がなかった。






テーブルの上にはお茶がこぼれていた。




慌てて直の携帯に電話をかけたが、直の携帯は充電器につながれたままだった。



携帯を置いて出かけるなんて……