白いジャージ4 ~先生とlove life~
「さっきは、突然出て行ってごめんなさい。私の話を聞いてください」
右手にハンカチを握り締めた金森は、噛み締めるようにゆっくりと言葉を発した。
「私…… 昔いじめられていたんです。いじめられるのが怖くて、いつも怯えて、人に合わせたりしていて…… さっきみんなからきつい言葉を言われて、怖くて怖くて逃げてしまいました。本当にごめんなさい」
金森がいじめられていたということは俺も初めて知った。
生徒達は真剣な表情で、金森を見つめていた。
「私、全然いい先生じゃなかった。みんなを利用していました。私に意見のある人は手を挙げてください」
最初は誰も手を挙げなかった。
しばらくすると、後ろの方の男子が手を挙げた。
「もうクラスの全員が知ってるから言うけど、金森先生は新垣先生の自宅の電話番号を山村に教えたんだろ?それって、やっていいことなんですか?」
生徒達は一斉に俺を見た。
俺は窓の外に視線を移した。