白いジャージ4 ~先生とlove life~
「あの……新垣先生。本当にいままで迷惑かけてすいませんでした」
早足で歩きながら、金森は俺の目を真っ直ぐに見ながら言った。
「本当に、迷惑かけすぎだったな。でも、いい形で終われそうだ。あの時はどうなることかと思ったけど……」
いじわるを言う俺を見て、金森は苦笑い。
こんな風に笑い合えるなんてな。
「あの……新垣先生の奥さんにどうしても謝りたいんです。お会いしたいんですけど、だめですか?」
山村も、直に謝りたいって言ってたっけ。
その気持ちだけでいい。
直は、直接会って謝って欲しいなんて思っていない。
「もういいよ。それに、もったいなくて金森には会わせられない。ははは…… 冗談だけど。」
「でも…… 私、本当にひどいことをしたんで」
「俺の妻はイイ女なんだよ。だから、安心しろ」
こんな歯の浮くようなセリフ……
いつから言えるようになったんだろう。
でも、事実。
直はイイ女なんだ。
悪いけど、金森に会わせることはできねぇよ。