白いジャージ4 ~先生とlove life~



私の携帯が鳴った。



ゆかりからだった。




今夜たっくんと話をすることになったからとだけ言って、電話を切った。






「飲み会断ったんだな。今日、俺もたっくんに時間あるなら会って話そうって言ったんだ。たっくんは、会社の飲み会だからって言ってたんだけど…… それを断ってまで中田と話し合うんだから、どっちにしても結論が出るだろうな」



先生は元気のない私を心配して、ベランダから星でも見ようと言ってくれた。



星がとても綺麗だった。


キラキラしていて……

ひとつの星がたくさんの光を放っていて……


「直、心配なんだな」


先生に抱きしめられて、気付く。



私は泣いていた。



別れないで。



大好きなふたりだから。


いつも私と先生を見守ってきてくれた大事なふたりだから……


お願い。






その夜、ゆかりから連絡はなかった。



私からメールをすることもできずに、ただ連絡を待った。






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