白いジャージ4 ~先生とlove life~
俺は焼き鳥屋へ行くことにした。
カウンターに座ったたっくんを、まじまじと見る。
随分、やせた。
「ちゃんと食ってる?」
「もう、俺……ボロボロです」
別れてからしばらく経った。
別れを決めたのはたっくんの方なのに、たっくんの方がダメージが大きい気がする。
自分で決断しただけに、後悔も多いのだろう。
「3日間も仕事休んだんだ、俺。仕事に集中したくて別れたはずなのに、アイツがいないと何もやる気がしねぇんだぁ……」
1人の人間の存在が、どれほど自分を支えてくれていたか。
それは俺も感じたことがある。
直がいないと、俺は自分がどう生きていけばいいのかもわからなかった。
寒さや暑さも感じず、笑うことさえできなかった。
「じゃあ、なんで別れたんだよ。ば~か!!」
俺はたっくんの肩に手を回し、頭をぐるぐると回した。
「まぁ、飲めよ。今日は、俺が送ってやるから」