白いジャージ4 ~先生とlove life~
「夕日綺麗だろうな」
先生は、かすかにオレンジ色に染まる空を指差した。
夕日は、先生にとって特別なもの。
廊下からいつも夕日を見つめていた先生。
悲しいこと、辛いこと、どうしようもない気持ちを夕日が受け止めてくれていたんだね。
新婚旅行だと気付いた運転手さんが、日本語でおめでとうございますと言ってくれた。
到着したホテルは、玄関ホールまで森のように木々で覆われていて、ムード満点だった。
チェックインをする先生の後ろ姿を……パシャ!!
写真に残す。
私と先生は携帯電話の電源をONにした。
その時初めて『時差』に気付く。
そうか……
ここは日本じゃないんだね。
先生と私は外国に来てるんだぁ。