白いジャージ4 ~先生とlove life~
会えない夜、いつも俺と直は月を見ていた。
直が見つめていると思うと、月が愛しく感じられた。
学校で直の笑顔を見ることができても、やっぱり寂しかった。
夜になると、直に会いたいと思ってしまう自分が弱く感じた。
こうして、ここから月を見ていたな。
でも、隣には直はいなかった。
ひとりだった。
「これからは2人で見れるんだな」
今日からは、一緒に月を見よう。
こうして、ここから一緒に月を見ることができる。
今日だけじゃなく、毎晩。
直は、ベランダに椅子を買おうと言った。
夏は蚊に刺されるぞと言ったが、俺も賛成だった。
星を眺めながら、俺と直は去年の沖縄の星空の話をした。
あの星空の下、俺は正式にプロポーズしたんだ。
OKの返事がもらえることはわかっていたのに、ドキドキがハンパじゃなかった。
俺の心に鮮明に残っているように、直の心にも一生残ってる。
そう思える相手に出逢えたことを俺は本当に幸せだ。