白いジャージ4 ~先生とlove life~


会えない夜、いつも俺と直は月を見ていた。


直が見つめていると思うと、月が愛しく感じられた。



学校で直の笑顔を見ることができても、やっぱり寂しかった。


夜になると、直に会いたいと思ってしまう自分が弱く感じた。




こうして、ここから月を見ていたな。


でも、隣には直はいなかった。


ひとりだった。




「これからは2人で見れるんだな」




今日からは、一緒に月を見よう。


こうして、ここから一緒に月を見ることができる。




今日だけじゃなく、毎晩。



直は、ベランダに椅子を買おうと言った。


夏は蚊に刺されるぞと言ったが、俺も賛成だった。





星を眺めながら、俺と直は去年の沖縄の星空の話をした。



あの星空の下、俺は正式にプロポーズしたんだ。



OKの返事がもらえることはわかっていたのに、ドキドキがハンパじゃなかった。




俺の心に鮮明に残っているように、直の心にも一生残ってる。



そう思える相手に出逢えたことを俺は本当に幸せだ。






< 76 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop