白いジャージ4 ~先生とlove life~
ヤシの木が並ぶ道。
等間隔にベンチが置いてあり、恋人達が堂々とキスをしたり、抱き合ったりしていた。
街中に音楽が流れている。
ガイドブックをホテルに置いてきた俺達は、あてもなくただ歩いた。
なんだかそれが楽しかった。
2泊3日の旅は、あっという間に終わるんだろうな。
でも、日本に帰っても楽しい日々が待っている。
俺は、本当に直に救われた。
生きていることがこんなにも楽しいと思えるのは、直に出会ってからだから。
「帰ったら、学校忙しいんじゃない?」
俺達はベンチに座り、肩を寄せ合った。
「そうだな。西山が心配だな」
俺は、ある生徒の顔を思い出した。