危険な同居生活
女性は、俺の言葉に従うように、ゆっくり頭を上げていく。


俺も、ゆっくり窓から逃げる準備を整える。俺の部屋は、幸いにも1階だから大丈夫。



女性が頭を上げ、また俺の事を見つめて、なぜかニコっと笑った。


さっきは、突然の事で気付かなかったけど、3メートルぐらい距離を置いて立つ女性は


『カワイイ』


と、勝手に頭の中でインプット。


大きな瞳の中の黒、小さな鼻に、洗練されたような白い肌、アヒル口のプルプルした薄いピンクの唇


そして、白く美しい小さな羽。


……………?


そして、白く美しい小さな羽。



……………?



「羽!?」


2回程、確認したが間違いない。
女性の両腕の横から見える羽に、つい俺は指差して大きな声をあげてしまった。
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