危険な同居生活
太陽の暑さだけで死にそうな俺なのに、さらに暑さがプラスされている状況。



「ダーリン、ダーリン」


ミカさんとの密着状態。



「ちょっと、ミカさん…離れて下さいよー」


何度、この言葉を言っただろう。しかし、ミカさんは離れて歩いてはくれない。


通りすがりの通行人達は、冷やかすような視線で俺達を見ているような気がした。


夏は嫌いだ。暑いから嫌いだ。


早く用事を済ませて帰りたいと、強く思った。


そして、店を出てから数分後、ミサさんの服を買ったあの店の前に到着した。


数分歩いただけなのに、額からはいくつもの汗がたまっている。


「ここでミカさんの服を買いましょう」


「ダーリン、激しいのを選んでね!」



激しいのって何だ!あえて俺は、聞こえなかったように振る舞い、ガラスの扉をひいて開けて中へと入っていった。
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