危険な同居生活
振り返ってみると、あの店員さんが腕を組んで睨みをきかせていた。


「あっ、どうも…こんにち…」


「またお客様ですか!この前の私の話を聞いてなかったんですか?」


最後まで言わせてもらえずに、店員さんの怒りが込められた言葉に俺は、かなり怯んでしまった。



「いや、あの、ちゃんと覚えてます…すみません!」


最近、なんだか謝ってばかりのような気がする。


気のせいか?


ペコリと頭を何度も何度も下げて謝っていると、背後から凄まじい程の熱いオーラが…。


「ちょっと!アンタねぇー!ミカのダーリンに文句でもあるのー!」


空気を完全に読めていない人物がなぜか怒り始めた。


俺の前へと出てきたと思ったら、店の店員さんに歩み寄り近づく。


そして、両者は腕を組んだままの状態で睨み合いが始まる。


こんな時、どう対処すれば良いのか学校で習っていなかった俺は、何も起きないように願う事しかできなかった。
< 116 / 203 >

この作品をシェア

pagetop