危険な同居生活
パニクるあまり、頭の中でいろいろな言葉達が飛び交っていく。


『漢字ドリルは何処に?』


『なぜ、両親は、ロケットランチャーと名付けたんだ?』


『どうして、俺は働かないんだ?』


『なぜ、俺は、俺は……田中さんと呼ばれてるんだー!』


など、今、あまり関係のない言葉達が。


どこに、視線を向けたらいいのかさえ分からず、定まらない。


そんなソワソワしている俺に天使の女性は、


「あの、覚えてますか?」


と、キュートなアヒル口から優しい言葉を突然、もらした。


その言葉に、俺はキョトンとしてしまった。
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