危険な同居生活
いかん、いかーん、いよかーん。


「すいません、俺の方こそ、すいません…。その、全く覚えていません!」


体が、勝手に動き、素早く土下座の態勢にはいった。


慌てて、頭を下げた瞬間、ドカンという少し鈍い音が狭い部屋に響いた。


チャブ台との距離を考えていなかった俺の額が、下げた瞬間に見事クリーンヒット。


「あ、あ、もう、すみません!」


天使の女性に対しての思い出せない申し訳なさと、自分に対する情けなさ、


そして、ロケットランチャーという名前だけで、良い思い出が一つもなかった少年時代。


漢字ドリル行方不明事件。


いろんな事が頭の中をグルグル駆け巡る。
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