危険な同居生活
「ニートって…とんでもなく強いじゃなーい!」


と言葉を残して、憎き女は消えていなくなった。


終わった。全ては、これで終わったのか?


なんだか急に全身の力が抜けていくみたいで、上手く力が伝わらない。


ミカさん……


ミカさんが倒れていた方に目を向けると、やっぱりミカさんは居なくて。


赤く染まった地だけが、そこに残っている。


ちょうど、その時だったか、遠くから骨がポキポキと鳴る音が聞こえてきた。


「お客様ー!ハァー、大丈夫ですか!?さっきの方は意識を回復されましたよ!」


と、俺の手を掴み喜んで俺にそう話す。


「そうですか。良かった…。とりあえず、そちらに行きましょう」


ミサさんは、なんとか無事で良かった。でも、ミサさんになんて言えばいいんだ?


ミカさんを守ってと言われた俺が、逆に守られて……


なんて言えばいいんだ。
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