危険な同居生活
今、あの時の会話を振り返ってみると、
俺は、同じ事しか言ってなかったような気がした。


戻る事が、できない……。


今は、言えないとなれば、余計にいろいろ気になってくる。


「遅くなってすいません、朝ご飯できました。」


と、ぺこりと頭を軽く下げて謝るエプロン姿のミサさん。


「いえ、遅くなんてないです!むしろ、早いですよ!」



「そうです…か?ロケットさんは、優しいお方ですね。」



無邪気に笑う天使が、俺の目の前に居る。


「いえ、いや、優しいだなんて!俺は、ただのニート君ですからー。」


なぜ、こんなにもドキドキしてしまうんだ。


息づかいまでもが、乱れてしまう程に。
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