危険な同居生活
そんな俺には、気づいてはいないミサさんは、小さなチャブ台に料理を運んできた。


羽をパタパタと動かして、宙に浮きながら持って来る姿に、再確認。


薄いブルーのエプロンを前掛けにする天使。


チャブ台の上が、お皿でいっぱいになると、そっと手を合わせてミサさんは言う。


「今日も、素晴らしい一日でありますように…。いただきます。」


そして、トーストを小さくかじってニコリと笑う。


「い、いただきます。」


こんな事は、一人暮らしの時ではありえなかった。


いつもは、朝起きたら、野菜を生でウサギのように食べていた俺の毎朝。


ニートの俺が、こんなに清々しい朝を、こんなにカワイイ天使と過ごしていいのか


複雑な気持ちが、俺を少し悩ませる。
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