危険な同居生活
朝食が終わると、ミサさんは後片付けをしようと宙に浮かぶ。


「ミサさん!俺が片付けますから、ゆっくりしてて下さい!」



ニートでも、皿洗いぐらいはできる。
ミサさんより先に、俺は食器類を台所へと運んだ。


チラッと彼女の方を見ると、人差し指を顎にあて不思議そうに俺を見ていた。


結局、それは洗い終わるまで続いて、ものすごく気になっていた。


「ありがとうございます。ロケットさん。」


彼女は、シルバーの髪を揺らして、そう言った。



「いや、もともと俺の家だし、それよりも、朝食とか、いつもありがとうございます。」


お互い、頭を下げて謝る姿は、なんだか変な光景だ。
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