危険な同居生活
チャブ台を挟み、俺とミサさんは向かい合うように座る。


改めて、女性(天使)と二人ってのは気まずい。


今まで、こんなに自分の部屋を見た事があっただろうか……

と、思うぐらいに視線が定まらないでいる俺。


白い壁に画鋲で貼られた一枚の紙に、何度か視線を向けていた。


『ロケット』


達筆な字で書かれた文字。


街の露店で、無理矢理買わされた事をなぜか思い出した。


ミサさんを放置し、俺は、一人の世界に浸ってしまっていた。
< 34 / 203 >

この作品をシェア

pagetop