危険な同居生活
今、俺とミサさんはまだ濡れる歩道の上を並んでいる。


いや、正確には俺だけが歩いていた。


「ミサさん、ちょっと、ダメですよ!」


家を出てすぐに気づいてはいたが、すれ違う人達の、幾つもの視線にギブアップ。


「はい?何がダメなんでしょう?」


首を傾げて、ミサさんは、何か不思議そうに俺を見る。


その姿が、声が、とても純粋で、一瞬、俺の頬を紅く染めた。


すぐさま、それを忘れようと頭を2度、3度、横にブルブルと振り


「それですよ!ソーレ!」


ミサさんの小さな背中から、ひょっこりはみ出て、フサフサと動く『羽』を指差した。


すると、ミサさんは、小さな顔をキョロキョロと動かし、辺りを見渡して呟く。
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