危険な同居生活
「正直に、言います。」
生唾がゴクリと、俺の喉を通過する。
今は、そんな説明は要らないけど、とりあえず書いてみた。
ゆっくり、ミサさんの方に体を向けて、俺は、ホントの事を述べた。
「漢字ドリルが無いと、俺は、やっぱりダメです!」
ホントの事を述べてしまった。ついに、言ってしまった。
なんか、恥ずかしい気持ちになり、頬が熱くなるのを感じた。
「あの…、漢字ドリルが無いと走るんですか?」
また瞳をパチパチとさせて、首を傾げるミサさん。
あれ?何だ、この空気は。
ミサさんの純粋かつ繊細な心には、届かなかったのか?
って、俺は、何の暴露してんだー!
全く、関係のない事を言ってしまった。
どうりで、こんなジメジメとした温い空気になるわけだ。