危険な同居生活
落ち着け、落ち着くんだ、俺。


違う、今は、漢字ドリルなんて関係ないんだ。


「すいません、間違えました。ミサさん、外に出掛ける時は、着替えませんか?」



さすがに、白のローブに羽では、今日みたいに目立って仕方ない。


ミサさんは、自分の姿を上から下にゆっくり見て、『うーん』とカワイイ甘い声を漏らした。


俺の耳は、それに真っ先に反応してしまう。


「分かりました。田中さんの言う通り、こちらの世界の服に着替えます。」



やはり、天使は笑っている方が似合う。


「ミサさんなら、どんな服でも似合いますよ。」


ミサさんの笑顔は、俺をもスマイルにさせてくれる。
こんな気持ちになるのは、漢字ドリルと初めて出会ったとき以来かもしれない。
< 47 / 203 >

この作品をシェア

pagetop