危険な同居生活
さっきまでのざわつきが、もう今は存在しない。


あるのは、静かな空気と大きな孤独感、そして、不安。


さんざん、ミサさんには『落ち着いて』と言っていた俺なのに、落ち着けない。


いや、さっきとは状況が違う。うん、そうだ。


呼吸をゆっくり吸い、ゆっくり吐く。それを何度も俺は繰り返した。


が、しかし、なかなか呼吸は整ってくれない。だって、外から聞こえてくる音が、凄いから。


静か過ぎる店内には、十分過ぎる程の激しい音が、より大きく聞こえる。



一体、外では何が起きているんだ。



必死に耳を澄ますと、微かに聞こえてくる外からの声。


めいいっぱい瞳を閉じ、耳に全神経を集中させた。
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